こんばんは!暑いですね。今日は久々にエッセイ記事です。
さっきまで木のレリーフを彫っていました。
ちょうど背景の彫りが終わってうさちゃん本体を進めていたのですが、今までの力仕事が嘘みたいに、今日は繊細な彫りをやりました。
こんな細かい彫り屑を出しながら微妙な角度に注意して彫るんです。
図柄が背景から持ち上がってくる角度がめちゃくちゃ重要なので、こんな細かい作業になります💦 意外にも彫刻ってパワーだけじゃ彫れないんですよ(笑)。
さて本題。今日は先日ふと思ったお話です☕
タレントのえなりかずきさんのものまねで、「そんなこと言ったってしょうがないじゃないか。」というセリフがありますよね。
あと、iPhoneの広告のまねで、「そう、iPhoneならね。」というのもあります。
何処かで聞いた話ですが、えなりさんご自身は「そんなこと…(略)」のセリフは渡る世間は鬼ばかりの劇中には無かったとおっしゃっていたそうです。
iPhoneの広告でも、「そう、iPhoneならね。」というコピーは一度も使われたことがないそうです。
なのに、そのセリフを聞くだけでそれっぽく感じてしまう😙
だって、渡る世間は鬼ばかりのえなりさんは、そんな、ある種、身も蓋もない正論っていうか、そういうセリフで周りをなだめているイメージですよね。
iPhoneのCMも、そんなオシャレな倒置法の、これを使えばあなたの毎日が素敵になる!的なコピーがよく出てくるじゃないですか。
そんな、現実には言っていないことなのに、いかにも本人が言いそうな言葉を紡ぎ出すのって、すごくセンスがいる事なんじゃないかなーと思うんです。
でね。今のは言葉の話だったのですが、絵でも同じようなことある気がします。
例えば漫画の背景。
漫画家が背景のためにコンビニを描くとしますよね。
もちろん商標的に現実の店名を出しちゃうとアウト。そんなとき、現実の社名やロゴ、色遣いは一切使ってないのに一目でコンビニとわかるものを描けちゃう。
看板は色分けされたストライプで、たばこ ATMとかでっかい字があって、おすすめの中華まんとかおにぎりの広告があって…。すぐにコンビニとわかる。
カフェでも、ファミレスでも。学校でも。一目でわかるんです。僕にはとても描けません。すごいなぁ。。
絵を習ったことがある人は、「何も見ずに千円札を描いてごらん?」と言われて、描いてみたけど全然合ってなくて「普段僕らがどれだけよく観察していないか、わかったでしょ?」って言われたことがある人が多いと思います。もちろん僕も。
そりゃあ、僕らは全部見てないし全部覚えていない。でも僕らは、例えば千円札やコンビニを、「それっぽさ」で記憶している。だから、「それっぽさ」を抜き出して絵や言葉にすると、僕らは「それ」だと思ってしまう。
これ、面白くないですか?
ものまね芸人や漫画家などの人たちはその「それっぽさ」をつかむセンスがすごいです。抽象的なイメージというか。
そんな「それっぽさ」って、表現者には大事な情報なんだろうなー。なんて思ったこの頃でした。おしまい🙂
最後までありがとうございました。気が向いたらまたエッセイ記事書きます。ではまた、次の記事で会いましょう。おやすみー。
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