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水彩紙の平張り。簡単で超おすすめ!

カフェでホットの甘いやつを注文した時、上に乗ってるホイップクリームが温まるまで少し置いておく派のティムですこんにちは。今日は水彩画の下処理、水張りの記事第二弾です!

パネル張りよりも簡単な水張り。平張りのご紹介

↓の記事、冗談交じりに書いたやつですが、今や本ブログの大人気記事になりました😃

今回はその続編として、水張りのもう一つのやり方、平張りにチャレンジしたお話をします。

上の記事はパネルの側面に画用紙を折り込んで固定するやり方ですが、4号やA4くらいまでの小さい絵なら、今日ご紹介する平張りの方がずっと簡単です✨

四辺を折り返すパネル張りには二つ欠点があります。

  1. 失敗しやすい。
  2. めんどくさい。

(笑)

きれいに紙を折り返せなかったり、テープを貼る位置がずれたりして失敗すると、描くときのモチベも下がっちゃう…。

手順が複雑なこともあり、面倒で、水張りやるぞ!っていうハードルが上がるんですよね。。。

その点平張りは、パネル張りのように紙を折り込む必要がなく、上からテープでペタっと貼るだけ。完成イメージがこんな感じです。

今まで小さい絵は水張りをせずにブロックタイプ(四方糊留め)の水彩紙に描いていたのですが…

水を大量に使う僕の描き方ではブロックタイプの糊が耐えきれず、台紙からベロっと剥がれてしまいました!

その衝撃の画像↓

いやいやいくら何でもそんなに反る??見事に剥がれました😭

描いている最中も紙が少し波打ってきてしまい、描きにくかったのです。波打った紙の底に絵の具が溜まるんですよね。ブロックタイプを過信してはいけないみたい。

もっと完璧な水張りをしなきゃな、と思う中、見つけました。平張りを。

今日はその平張りのやり方を、世界選手権 男子水張り日本代表の僕がわかりやすく解説します。

え?世界水張り見たことない?

用意するもの

推し紙、紙より大きなサイズのパネルまたは丈夫な板、水張りテープ、きれいな刷毛です。

まず紙ですが、厚み300g/㎡前後の水彩画用紙なら何でも大丈夫。使いやすいやつを選びましょう。僕が気に入ってたストラスモアインペリアルが生産中止になってしまったので、アヴァロン水彩紙を後継にしています。

板は水で反ったら意味がないので厚みのある丈夫なやつにしましょう。絵画や写真用パネルは裏にフレームが打ってあるんで安心です。シナベニヤ製が汚れにくくおススメ。

昔ですが、ケチってプラスチックの下敷きに養生テープで固定して疑似水張りを試みたんです。紙が乾いたとき下敷きもろとも大きく反り返って、テープがバリっと剥がれて最悪でした😇

紙が縮む強さをナメてはいけません(笑)

今回使うパネルは一回使ったやつですが、新品は濡れた雑巾などでよく拭くといいです。灰汁だけでなく、製造時の研磨による木の粉が詰まってたような気が…。汚れが紙に移らないようにキレイにしておきましょう✨

水張りテープは、最初は粘着力がないリボンみたいで、水に濡れると反応して粘着力が出るテープです。

刷毛はとにかくきれいなやつ。水張り専用で用意したいくらいですね。少し大きめがおすすめ。さっきの写真のように、B4パネルに対して刷毛の幅70mmのサイズ感です。

あと必要なのは、濡れても構わない、かつ、きれいな作業スペース。これは後で解説👉

手順1.紙のカット

今回はF4号の紙に8×10インチの枠を描き、その中に作品を描きます。

なので、F4サイズの水彩紙ブロックから一枚剥がしてくるだけでした。

インチサイズの画面に、F4の紙に、B4のパネルに平張りする組み合わせは、紙をカットする必要がないので楽です♪

この組み合わせで作品サイズがインチの替わりにA4になった場合もギリギリ入ります。

手順2.水張りテープを切る

紙に合わせて、事前にテープをカットしておきます。紙より少し長く。

テープは手で切れます。最初ははさみで切ってたけどめんどくさいし出来栄えと関係ないから手抜き手抜き😗

この後で水を使う作業が始まりますが、その前にテープを切っておくといいです。

手順3.紙を濡らす

刷毛にたっぷり水をつけて、紙全体をよく濡らします。

余談ですがこの写真、無理なポーズで撮ってます📷 ブロガーの光と闇…

撮影中の図。

表だけ塗ると紙が反ってきます。なので裏も塗ると落ち着くし、台の上にペタっと貼り付いて安定するんで、作業がやりやすいですよ🎈

紙が光るくらい濡らします。奥まで浸透するまで数分かけて繰り返し塗ります。

で、濡れても構わないきれいな作業場でやる意味がここで効いてきます。

紙は絶対汚したくないので、きれいな作業場ならひっくり返して水を塗ってもゴミが付かないのです。

そして、刷毛を動かすとき紙からはみ出してバシャバシャやるんで、濡れてもいい場所だとありがたいのです👍

ちなみに上の写真の場合、昔使ってた折り畳みテーブルの上でやってます。塗装仕上げなので水を弾くし、後片付けも簡単🍀

十分に水がしみ込んだら、紙を作業台から持ち上げてパネルの上に置くのですが…、ここで注意❗

紙は濡れると傷付きやすいです。そっと持ち上げ、パネルに置きます。大きい紙の場合、端っこだけ持つと自重で破れるんじゃないかと思うくらい。結構繊細です。

パネルの四辺と作品の四辺がちゃんと平行になるように置きましょう。ズレてると傾いたまま制作することになるので、パネルから剥がした後で印象が変わっちゃいますよ!

もう一つ、表裏がある紙の場合はパネルに置く前にもう一度確認しましょう✨

パネルに置いたら、次はテープ留めです!!

手順4.テープで留める

パネル張りの場合、この後パネルに合わせて紙を側面に折り込む作業が必要ですが、平張りはこれを全部スキップできます。

やり方はテープを水で濡らして粘着性が出てきたら、紙の四辺とパネルに合わせて貼って固定しますって当たり前だよね。

水張りテープを濡らすとき、テープの糊が付いた面を上にして作業台の上に置き、テープの一方の端っこだけ押さえて刷毛で一気に濡らすのがおススメ✨

折り返しをやるパネル張りの場合は、水張りテープの端っこだけ濡らしておいて仮留めした後、残りの部分を濡らして本留めすると楽です。一度に全部濡らすと粘着力が強すぎてベタベタ手に付いたりして面倒なことになるんですよねー。

なお上の写真ではパネルの短辺側の長さが足りなくてテープを折り返してますが、不具合は起こりませんでした。しっかり貼り付ければ大丈夫です👍

手順5.しっかり乾かす

水平な場所に置いて、完全乾燥させます。下の写真は6時間以上おいた後です。

紙を真横から見たとき、真っ平になっていて感動です✨

このパネルの前に別の紙で一作仕上げてみたのですが、紙にたくさん水をかけても全くベコベコしません!このド安定ぶりはブロック水彩紙と全然違うから、ぜひ体験してほしい!

完全に乾いたら作品サイズに合わせて枠を描くんですが、後で濃く暗い色の絵の具を乗せると枠線が見えなくなってしまいます。

こんなとき、枠の四辺を延長して交わるようにしておくと便利です。

延長した部分に絵の具を載せなければ完成後にどこでカットするか見失いません👍

おわりに

というわけで平張りのやり方を解説してみました。

水張りがきれいにできると絵を描くとき気持ちがいいです。その意味でも、水彩画で水を多用する描き方をやる人は水張りも丁寧にやっておくといいと思います!

僕はうさぎ専門で絵と木彫をやってます。ブログでは道具の解説や作品のメイキングを綴ってます。アナログだけでなくデジタル絵のコンテンツもあります。ごゆっくりご覧ください🌱

それでは、今日はここまでです。最後までありがとうございました。また次の記事でお会いしましょう。ばいばい✋

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