素材・技法・道具

初めての水張りにチャレンジしました。失敗からリベンジ。

こんばんは。今日は水彩画を描くなら是非ともマスターしたい下準備のお話。水張りで失敗しないコツについて書いてみます。

そもそも水張りって何?

普通の画用紙に水彩絵の具で絵を描いていくと、絵の具の水分で紙がふやけて、ベコベコと波打ってくるんです。乾いた後もベコベコが残り、きれいじゃない。

そこでそのへんをいい感じにすべく、一旦わざと紙を水でふやかしておいてから四辺をテープで留めておくと、乾燥した時に紙が引っ張られていい感じにぱっつーんとなりまして、ベコベコフリーなんです。それが水張り。

厚紙に画用紙が貼り付いたイラストボードや、あらかじめ四辺を糊留めして綴じてあるブロックタイプの画用紙であれば水張り不要です。なので僕は今まで水張りをやったことがなかったんです。そのツケがついに先日やってきました!

うさぎ作家活動の一環として、先日とある展覧会に出品する申し込みをしました。出品料の中にサムホールサイズの木枠パネル(絵を支えるフレーム)もついてきました。やったね!でも届いたパネルを見たら…

画 用 紙 が 貼 っ て な い 😱

まじっすか。自分で好きな紙を貼ってね🎵 的なことが書いてありました。パネルに水彩画であれば水張りは必須級です。避けては通れません。

ついにこの時が来たか…。やりましょう。水張りを。

僕は几帳面な性格なので、きっとキレイにできるはず❓

用意するもの

パネルと、描きたい画用紙と、水張りテープです。

他に道具としては、刷毛が必要ですね。

パネルと水張りテープ

テープを使わずに糊で留めてもいいんですが、テープを使う方がずっと楽です。このテープは水でぬらすとくっつく仕組みになってまして、湿気で糊が反応しないように袋に入ったまま売ってました。

刷毛はきれいなものを用意しましょう。サイズは大きめがいいです。

画用紙については、ある程度厚みのある紙の方が失敗しにくいと思います。紙が薄いとシワや空気の入った隙間ができやすいですが、厚みが300g/㎡程度の水彩紙ならまず大丈夫です。

世界堂で店員さんに聞いて一式揃えてもらおうと思ってたのですが、結局買う必要があったのはテープだけでした。お店に水張りのやり方が貼ってあったので写真撮って帰りました。助かりました😊

手順1.紙をカットする

パネルに合わせて画用紙をカットします。1cm弱、パネルより大きくカットします。

今回僕が使うのはホワイトワトソン紙。

この作品と同じです。

ごろん

ちょうど半端な大きさのやつが余ってたので再利用してカット。

パネルに合わせて紙をカット。

ちょっと小さすぎました。気にしない気にしない。次いこーぜ😃

※僕は几帳面な性格です。

これがのちに失敗の大きな原因になります😭

手順2.水張りテープを必要な長さに切る

あらかじめ四辺に合わせてテープをカットしておく
あらかじめ四辺に合わせてテープをカットしておく

最初に紙を張り付けた後に仮留めするのですが、それ用のテープをこんな風にカットしておきます。長辺は長めに。短辺はパネルと同じ長さに。

あとで気づいたのですが、この作業はこの後の手順で紙に水がしみ込むのを待っている間でもできます。が、間違って水がかかって、テープが反応するとめんどいので先にやっておくと安心です💕

手順3.紙を濡らす

僕は大きな勘違いをしていたんです。20年物の思い込み。

それは、紙の裏面には糊をつけないってこと。てっきりパネルに糊でピシっと貼るんだと思い込んでました。実際には水で濡らして密着させるだけです。

紙の裏面に刷毛で水を塗ります。

紙を濡らす

もちろん、全体に均等に濡らします。水がしっかりしみこむまで塗っては5分くらい置いて、また塗って、を繰り返します。

けっこう濡らします。
けっこう濡らします。


紙をまるごと水槽につける人もいるくらいです。しっかり浸透させましょう💧

手順4.紙をパネルに張る

紙をパネルにぴったり密着させ、四辺を折り返します。

靴職人が革のつり込みをやるみたいな気分です。もっとも、そんなに力を入れて引っ張るわけじゃないですよ。

濡らした紙をパネルに張る

手順5.テープで留める

いよいよクライマックスです!全米は泣きません。

パネルからはみ出した紙をパネルの側面に折り返して、水張りテープで留めます。

さっき切っておいたテープを水で濡らして、素早く留める。これを4つの辺ごとに繰り返します😃

長辺側のテープの方が長く切ってあるので、角の所は短辺側に90°折り返して貼ります。

4辺ともやった状態がこちら。

テープを貼った状態

本当はこのあとさらに、4辺全体をぐるっとテープで巻いて完成です。ですがこの時点で…😅

なんか失敗してるっぽくない?微妙に仕上がりが汚いです。角が曲がってるし、テープにしわが寄ってるし。紙がパネルから浮いてました。

というわけで、せっかくここまでやったのですが紙を剥がしてやり直すことに❗

リベンジ決定!

さっきの紙は余りものだったけど、今回は新品の紙をカットすることに。もったいないのでもう失敗できません。

前回の反省から、より大きめに紙をカット。折り返しの「のりしろ」が少ないとやりにくいという知見を得ました。

ところで全くの余談ですが、子供の頃「のりしろ」って命令形だと思ってたんです。「糊しろ👉」みたいな。勘違いだと知ったときは雷に打たれたようでした⚡

で、他にも一回目の失敗からたくさん学びました。僕が体験して学んだ水張りのコツを伝授します✨

直伝!水張りのコツ

  • 水はたっぷりつけたほうがいい。紙の表にも少しつけたほうがいい。あとで張り込みが楽になる。
  • 水張りテープは予想以上に粘着力が強い。テープに水をつけたら取り回しに注意。一度貼ったら剥がせない(数mm動かすとかは可)。
  • 張り込みの時は腕まくりをする。(後述)
  • テープで留めるとき、パネルの側面に意識が向きがちで忘れてしまうが、画面側に紙をしっかり密着させる意識でやる。
  • 水張りテープは一度に全部ぬらさない。長いテープのときや、最後の一周貼るときは、貼りたい部分だけ水をつけながらやる。
  • とにかく紙をケチらず余裕をもって大きくカット(もう一度言っておきました🔊)

さて、三つ目の腕まくりって何?気合を入れるためですか。

ブー❌ 正解は、張り込みのときに紙を保護するため。

パネルにしっかり紙を押し当てようとして、手で服の袖を挟み込んでしまいました。紙は濡れて柔らかくなってるので、その部分がへこんじゃうんですよ。こんな風に傷に。

紙に傷がついた

そうならないように、腕まくりをしておいて素手でやるといいです👍

さてそれらを踏まえてやり直しました。張り終えた直後。

今度はうまくいった

多少進歩したみたい。この後4辺一周留めた状態がこちら。

完成。
完成。

つい腕まくり忘れて少し傷がありますが、まずまずの出来です。

まだこの時点では紙を押すとパネルの間に空気が入っててぺこぺこ動いてたんです。ですが完全乾燥させると紙が引っ張られてパネルに密着してくれました。良かったー✨

補足:紙の再利用について

一度水張りに失敗した紙は、一旦剥がしてからもう一度張り直すこともできます。

ただ、僕は自信を持っておすすめできません。次の二点のリスクは考慮しておく必要があると思うんです。

  • 紙に含まれているにじみ止め剤が一部流れ出た可能性
  • 水張りテープに含まれている糊が画面に付着した可能性

なので、水彩紙出荷時の本来の性能とは異なっているかもしれない、ということです。

これがどのくらい変わるのかは、やってみないとわからないですし、許容範囲も人それぞれ。

気になる人は、練習用の紙にしたり、デッサン用に転用したりするといいと思います👍

まとめ

水張りって奥が深いですねー。きれいにできたら絵を描くときのテンションも上がります!もっとうまくなってきれいに仕上げられるようになりたいですね。これから修行です。水張り三年!?

このパネルはサムホールサイズ(227mm×158mm)で、これから約一か月かけてうさちゃんのカラー絵を描きます。完成したら展示するよ!お楽しみに🐰

それでは今日の記事はここまでです。おやすみなさーい🌛

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