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アヴァロン水彩紙をレビューしてみます。

今回は紙のレビュー🍀水彩画専用紙の一角、アヴァロン水彩紙です💌

ホルベイン アヴァロン水彩紙 中目 ブロック

今までミニ原画はアルビレオ水彩紙に描いていたのですが、インク絵を描くようになって、滲みやぼかしが得意なアヴァロンも試してみたくなったんです。

そこで、実際に描いてみた感じや、紙色、紙目について書いていきたいと思います。では、さっそくGo💨

基本情報。

今回取り上げるのはサムホールサイズ(158*227mm)のブロックタイプです。

厚みは300g/㎡で、アルビレオ(218g/㎡)より若干厚いです。だいたい、特厚のはがきやカードをイメージしてください。ごっつい名刺とか。

300g/㎡の厚みはこれくらい

SMサイズの画用紙の端を持った時のたわみ具合がこれくらい、というとわかりやすいでしょうか?

拡大すると結構厚みがありますね🔍

小さい目盛りが1mmです

素材はコットン100%の中性紙。今回の規格サイズだと、12枚綴りになってます。2,000円くらいですね。水彩紙のお値段としては標準くらい。

紙色

まず手に取って驚いたのは紙の白さです。驚きの白さに!です。

手持ちの各銘柄を比較してみました。

カメラの設定にもよるので肉眼で見た印象を補足します📌

クロッキー帳>アヴァロン>ホワイトワトソン>アルビレオ の順で、白→黄色になっていきます。

アヴァロンの白は清涼感のある白です。パールって感じ。画面が爽やかにすっきり見えます。今まで気にしてなかったのですが、アルビレオは結構黄色かったんですね。

※クロッキー帳は非常に薄いので水彩には不向き。画像は参考のために載せました。

紙目

アヴァロン水彩紙の紙目は中目。細かくもなく、粗くもなく。ただ、他の紙よりも凹凸の高低差が大きい印象です。このため遠くから見ても紙目が目立ちます。これが合う合わないは作品によりけり😊

恒例の拡大画像を見てみましょう。横からの照明で凹凸を強調して撮影。

さらに部分拡大🔍

均一なぽこぽこした凹凸です。紙を縦に使っても横に使っても、目の方向感がないので自然な印象になります。

いざ!実描!!

同色のカラーインクの作例を比較します。二枚とも同じカメラで、ほぼ同じ照明下の撮影。ホワイトバランスは色温度、色かぶり補正とも、同じにしています。

こちらがアヴァロン水彩紙。

アヴァロン水彩紙作例

下の画像がアルビレオ水彩紙です。

アルビレオ水彩紙作例

アヴァロンの紙色が、白うさぎさんを惹きたてていますね❗そしての色が残っている部分と色が乗った部分の対比がくっきりと見えます。

アヴァロン水彩紙の方は、インクを伸ばして描くとゆっくり広くインクが拡がっていく感じです。そして、ハードエッジという、にじみの境界部分の濃いインク溜まりができにくい印象です。

水彩画、インク絵とも、このハードエッジがあると汚く見えてしまうので、境界のないきれいなボケは魅力ですね✨

作例。発色やマスキング耐性

この記事を書いて数年経ちましたが、新たに描いた作例を挙げてみます。

こちらは透明水彩絵の具だけで描いています。

比較対象となりやすいウォーターフォードですが、個人的にはアヴァロンのほうが好きです。ぼかした絵の具の美しさもさることながら、なんとなく、ウォーターフォードよりも発色がいい気がします。というわけで2025年現在、アヴァロンが僕の主力水彩紙です。

ただマスキングインクに弱いのが弱点。マスキングインクを使っても紙が剥がれないようにしたいときはウォーターフォードにしています。

アヴァロン水彩紙が得意なにじみぼかし効果について。他の作例ですが部分拡大🔍

上の方は下塗りの後少し経ってから薄い絵の具が重なったので軽くバックラン気味。

下の方の黄緑~深緑のグラデーションは、下地の黄緑を乗せてすぐに深緑を重ねたところ。

描き心地。

アルビレオに比べて、アヴァロンは紙の表面が少し硬く感じました。このためGペンで線描をやったときに、引っ掛かるような手ごたえがあります。おそらく紙目の凹凸の深さの違いだと思います。

リフティングについては、ある程度はできます。ただし期待しすぎは禁物ですかね。

※リフティング:一度絵の具が乗った後で、紙を濡らして絵の具を吸い取る技法

ですが、コットン製の紙なので丈夫で、リフティングをやっても紙の荒れや毛羽立ちが少ないです。

水はじきは強めですが、筆で描いていると絵の具が自然に紙に馴染んでいきます。すぐに絵の具を吸い込まないので、大急ぎで描くことなく、ゆったりのんびり描けます🙂 画面上で混色をたくさんやる人はやりやすく感じるかも。

なぜか風邪をひきやすい

水彩紙が湿気で劣化することを俗に「風邪をひく」といいます。なんとなくですが、ほかの紙に比べると劣化しやすい気がします。

風邪をひいた水彩紙。

水彩紙は劣化すると、ぽつぽつと濃い染みのようなムラができ、絵の具を塗分けておいた輪郭線を乗り越えて染み出してくる感じ。

防湿用の袋に入れて保管し、万一劣化したらサイジング剤を塗り直します。

まとめ

アヴァロン水彩紙は何より紙の白さが魅力的でした。そして絵の具やインクの伸びがきれい。ぼかしを多用する技法や、第一印象で寒色系など爽やかな画面にしたい方に向いてるかな、と思いました。

難点や癖はありますが、こちらが気を付けてあげればいい相棒になりますよ。

まぁ、しいて言えば表紙のデザインがちょっとダサいくらい(笑)そこも愛すべき個性かな😉

最後にもう一度商品をご紹介しておきますね。アヴァロン水彩紙で素敵な絵をたくさん描きましょう✨

それではみなさん、またお会いしましょう。ばいばいっ👋

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