水彩画 PR

森のうさぎさんを描きました。4ショット。

皆さんこんにちは。ティムです。過去一番で気合の入ったオーダー作品を仕上げました!

本格オーダー水彩、森うさ仕様4ショット合成✨

活動再開直後、いつも応援してくださっている常連様からオーダーのご相談をいただきました。森のうさぎさんシリーズで、4羽のうさちゃんが一緒にいるところ、とのご希望です。

4ぴょんを一枚に描けるのは色紙サイズが手ごろですが、森の背景までは色紙では足りないので、F4号サイズ(333mm×242mm)をご提案しました。マット付属の額付き。額縁のコーデもお任せいただきました。

こちらがお客様に提示したラフ。今回も別写真を合成して組み合わせてます。

左下のうさちゃんの、ぺたんこになっているお写真に一目ぼれ😍

この子のお写真を固定にして、他のうさちゃんを一枚の絵に納まるように組み合わせました。

元写真では、右上の子が床の上に伏せてくつろいでいて、右下の子がお皿に顔を寄せている様子だったのですが、木の幹の上に横たわってるのと、隣の子にお鼻つんつんしてる様子にアレンジ🥰

ここでお客様にお見せしてOKいただき、更に構図を詰めました。

構図決定~下描き

次の画像が第二下絵。

背景はブナのような巨木を中心に組み立てました。

ところで僕、ジブリでは「もののけ姫」派なんですが、途中「お前たちの母親か。立派な木だ」というセリフがあるんです。見たことある人、思い出しましたか?そう、アシタカが怪我人を背負って森を抜ける中、こだま達に話しかけたシーンですね。

で、そんな母のような巨木をイメージしています。うさちゃん達はこの森の守り神です。

うさぎさんは体が小さいので、大きな木を背景にすると下からグーーッと見上げる形になります。そこもドラマチックな見どころになるかな、と。

で、こちらが最終下絵。

巨木からの逆光や上から射す光に対して強い影が落ちることが絵的な見せ場になりそうです。

パネルに画用紙をセットし、鉛筆で下絵を描いたところです。(蛍光灯のちらつきで、色味が左右異なってます。ご了承ください。)

今度は本番なので形も丁寧に描きます。幹に乗っているうさぎさんの顎を引いてます。この方が自然なポーズですね。

元写真とはアングルが異なるため、うさぎさんたちの輪郭線を微妙に変えてるんですが、元写真の改変作業の中ではこれが一番難しいです😵

さて、背景も入念に計画します。

木の幹が途中でくにゅんって曲がるのが森あるあるです🌳

写真には写らないくらい薄い色で背景全体に「もや」をかけた後、右下が最初の塗りです。

毎度おなじみ、光から描くか色から描くか問題。今回は光から描きました。

陰を描くのって、芸人さんみたいに、堂々と言わないと逆に滑る(笑)。ぼんやり描いてると陰に見えないので、はっきり描きます。

お客様にいただく元写真はたいてい屋内で撮影したものです。基本的に屋外の方が陰が強くはっきり出るんで、そこは意識して。

陰だけ描くと青白くなってなんか怖いです。そこで、暖色系を差したり瞳の下塗りを入れたりして生き物らしくします。奥の2ぴょんはブルーアイ。手前の子は黒目ですが、ベースに赤を置きます。

中盤の塗り。

光から先に描いたので、次に色を描きます。手前の子は同じ色に塗ったように見えますが微妙に色調を変えてます。

左下の子は杢模様の毛色なので茶色・チェスナット系に見えます。が、細かい杢の下地はイエロー系なので、この時点では左右同じ毛色に見えますね🐰🐰

奥の子たちも描きましたよー。模様を描くとモデルさんに近づきますね。

で、黒ダッチちゃんが乗ってる木の幹を描きます。あまり茶色を使わず、緑中心で苔むした質感に。

上の枝を一気に描きました。この強い陰、最後まで気に入ってました🎵

うさちゃんの脚元の陰を描くなど。たったこれだけの作業ですが、かなり強い色を使って一発勝負だったので、事前検討や絵の具の調色など準備も含め小一時間かかりました。これが水彩。

左上のグレーダッチちゃんを描きました。みんなの陰影を順番に濃くしていきます。

左下の子の陰。

右下のうさぎさん。

右上のブラックダッチちゃん。

木の幹の苔を中心に。光が当たるところは黄緑。陰を青緑や紫の混色で。

今まで緑色を暗くするときはクリムソンレーキ(えんじ色)を混ぜていたのですが、パーマネントバイオレット(青紫)を使うようになって一気に描きやすくなりました。緑と紫は相性がいいです💚💜

手前の2ぴょんと横向きの幹の間のスペースです。バックの大ブナの根元付近ですね。

画面手前をどう処理するか、ずっと決めかねてました。細かく草を描いて説明っぽくするのもなんか嫌だったので、躍動感ある筆のタッチで、「水彩画」として魅せるプランで行きました。こういうの、いかにもアドリブで描いたように見えるのですが、色のぼかしなど、結構計画的にやってます(笑)

終盤~仕上げに向かって

奥の葉っぱを描いていきます。

幹の模様も入って、森らしくなってきましたね🌳

背景がまた進んだので、次はうさぎさん!

奥のブラックちゃんです。少し遠くにいるので、黒くし過ぎないように注意して描き進めてます。

左上のブルーグレーのダッチちゃん。この子の毛色の調色には時間がかかりました。どちらかというと寒色寄りのグレーですが、ところどころ、微かにライラックを感じます。また、前脚の関節付近や太もも、うなじ等、部分的にイエローオーカー(黄土色)が入ります。よーく観察して色を検討しました。

続いて左下のチェスナットちゃん。杢模様は時間がかかります。平日の作業ということもあり、夜少しずつ進めました。

常連様からのオーダーなので、この子を描くことは何度も経験しているのですが、未だに難しく感じます。うなじの方などはバーミリオン(赤系)が差していて、オーカー寄りの部分もある。一筋縄ではいかない複雑なお色です💕

さて最後に右下の子。この子も左耳だけこげ茶色との杢模様なので、丁寧に筆を入れてモデルさんに迫ります。

全体のバランスを見渡して加筆を進めます。右から伸びる幹の陰を深めました。

絵的に、右下の角を少し暗く落として雰囲気を出します。

この後、背景の方など画面全体を水で洗って、不要な絵の具を抜き取ったりしました。背景はもう一段階暗くしたのですが、同時に光が差す帯をマスキングテープで描き残すなどしています。

仕上げはホワイト絵の具。逆光で光る輪郭線や、うさちゃんのおひげを描きます。

うさちゃんの等身大より小さい絵なので、当然ながらおひげはそれより細くなります。髪の毛のような細い線を、息を止めながら一本一本描いてます。

何もその通りに描く必要は、確かにありません。しかし、僕は細く描きたい。

うさちゃんと触れ合ったとき、あの繊細なおひげが触れてくすぐったいような、あの幸せな感じ💕それを描きたいからです。

おひげは、黒絵具で描いて途中から白絵の具に切り替えたり、白絵の具を部分的に拭きとって色を薄くしたり、細かな工夫を凝らしています。

で、書ききれないほど色々工夫をして、こちらが完成です!うさぎさんを描きました🐇

額縁は、ダークブランのシンプルなフレームに、くすみカラーのマットを合わせました。自然の絵とマッチするナチュラルで落ち着いた雰囲気です。

額縁は上等なのものなので、実際はもっと光沢があります(絵の写真を撮るとき、光ったら困るので光沢が写らないように撮影してるのです)

ガラスはアクリル製で、紫外線対策してます。マットと作品本体はテープで一か所固定しています。紙が湿気で伸縮するので、4か所止めると紙が歪む原因になります。なお、テープは美術品用の高級素材。将来、糊がベトベトに傷んで作品を汚す心配がありません。

などなど、アート作品のオーナーになられる方に、まがいものはお譲りできません。

以上、メイキングをお届けしました。本格オーダーシリーズは敷居が高いかもしれませんが、完成までしっかりサポートします。額縁選びに迷ったら、今回のように私がご提案いたします✨オーダーはこちら↓

作品紹介ページもよろしければ見ていってくださいね。

皆さま、ぜひご検討ください。それでは、今日の記事はここまでです。最後までありがとうございました。

絵画彫刻その他制作承ります。

ご家庭やお店に木彫りのうさぎさんをお迎えしませんか?

彫刻・絵画・イラスト(アナログ/デジタル)等多数制作しています。

うさぎの作品なら、経験・実績豊富なうさぎ専門作家におまかせください!

ぷい
ぷい
何でも聞いてくださいね!
RELATED POST

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です