ティムの水彩パレット2026
こんにちはティムです!画材紹介回です。
ホルベイン透明水彩絵の具ティムセレクション
パレットについて書いたこちらの記事↓
公開から5年以上も経過していました。あの頃からだいぶアップデートがあったので、そろそろ最新のパレット事情についてまとめてみます。
まず、パレットそのものが二枚体制になったことと、パレットに収める絵の具が増えました。
今日は僕が実際に使っているパレットと絵の具について、解説を交えながら紹介していきたいと思います。
ではいってみよー👍
2026年9月現在のメイン・サブパレット

左がメイン、右がサブです。
メインパレット:ホルベインアルミ製水彩パレット No.40
アルミ製は色が真っ白で見やすいです。僕は絵の具の数は少ないので絵の具を入れる仕切りは最小限。その代わり仕切りがない広いスペースがあって、刷毛を使って広い面を一気に塗るときなど重宝します。例えば下の画像の背景塗りとか。

5年前は店頭サンプルのコーティングが傷んでいたのでアルミ製を買うのは心配…って書いてたのですが、大切に使ってるうちの子は大丈夫です!
サブパレット:アートン水彩パレット No.2800
アルミ製を買うまではメインとして使っていたプラスチック製🎨

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サブパレットの一室には水彩色鉛筆を溶かしやすくするために紙やすりで表面を荒らした跡があります。

5年の歳月で、水彩画に水彩色鉛筆を使うことがほとんどなくなりました。なので紙やすりの改造は不要になったのも、アルミパレットをメインにするようになった理由です。
また、以前はこのパレットの一室を水性染料インク専用エリアにしていましたが、耐光性の問題で染料インクは使わなくなったので全エリアを透明水彩絵の具用に開放しています。
パレットの使い分け
複数作品を同時に制作する場合、作品ごとにパレットを分けるとやりやすいです。なぜかというと、透明水彩絵の具は前に作った色を溶かしてもう一度使えるから。(ガッシュという不透明水彩絵の具は溶かせないので注意してね)
「この絵の陰色はこれ」とか、「このうさぎさんの毛色はこれ」として作っておいた色がパレットに残ってたほうが、次の日以降の作業がやりやすい気がします。
こんな使い方もします↓

黒絵の具の作り置きです。
サブの方にも↓

よく、「水彩画で黒絵の具は使ってはいけない」なんて言われますが、確かに僕も使いません。アクリル絵の具では普通に使いますけどね。その代わり、混色で微妙に色調を調整した黒っぽい色を作り置きして使用します。
メインパレットに残っている黒は森の中の陰色として作ったのでだいぶ緑寄りです。サブの方は比較的無彩色寄り。
黒絵の具はこうやって作り置きを溶かしながら使うのがティム流。なくなってくると絵の具を足して追加で作ります。創業以来継ぎ足している秘伝のタレ的な(笑)
採用した絵の具各色の解説
2026年9月現在、水彩絵の具を使い始めたときからずっとホルベイン社の透明水彩絵の具を愛用してます。
最初は青、茶色、緑の三色だけでしたが水彩色鉛筆から水彩絵の具に移行する中で増えていき、今は12色体制です。

メインパレットの上から、
- イエローオーカー
- アンバー
- バーミリオンヒュー
- クリムソンレーキ
- パーマネントバイオレット
- ウルトラマリンディープ
- フタロブルーイエローシェード
- バンブーグリーン
- リーフグリーン
- イミダゾロンレモン
- シェルピンク
- プライマリーホワイト
最後のプライマリーホワイトのみ、透明水彩ではなく不透明水彩のシリーズです。
あと、画像の下の方に出てるのはピロールルビンとシルバー。たまに気分で使うやつで、スタメン入りしてない色です。
この並び順でパレットに入れるのが僕にとってはやりやすいです。同系色を近くに配置するのは王道。濁らない混色のための色を拾いやすいです。そのうえで、僕にとって特に大事な茶系始まりの配置です。では、各色詳しく紹介していきましょう!
うさぎ画家の命、うさぎ三原色
僕にとってイエローオーカー(黄土色)・アンバー(焦げ茶色)・バーミリオンヒュー(朱色)の3色はうさぎさんを描くために最も大切にしている色です。

オレンジやチェスナットのネザーランドドワーフ、ミニレッキスのレッド、ミルクティー色のライオンラビットなど…。茶系のうさぎさんならこの3色からメインの色が作れます。
イエローオーカー
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みんな大好き定番色です!黄色としても使えるややオレンジ寄りの黄土色。土の色がもとになった色で、ナチュラルな色味が気に入っています。うさぎさんの毛色はもちろん、背景の暖かい光にもよく使います。
もともと、黄土色枠にはローシェンナという色名のものを使っていたのですが、単一顔料のイエローオーカーの方が黄色みが鮮やかで汎用性が高いので移行しました。
アンバー
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ホルベインからはバーントアンバーやローアンバーが出てますが、僕はこの無印アンバーを水彩絵の具導入時からずっと使っています。茶色ってたくさんあるのですが、アンバーは貴重な緑みの茶色枠です。
オレンジうさぎさんの部分的な濃い毛色や、チェスナットのうさぎさんには必須級。ミルクティー色のライオンラビットはこの色を薄めた色をベースに、黄色みと赤みで変化をつけていけばOK。

黒系の瞳の色にも必須。おひげの色にも使えるし、黒の代用シーンも頻繁にあります。あと、この後紹介するフタロブルーに混ぜると暗い青を作れます。
バーミリオンヒュー
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落ち着いた朱色。後述のクリムソンレーキ(えんじ色)よりもオレンジ寄りの赤が欲しくて導入しました。
うさぎさんの黄色い毛色に部分的に赤みを差すために必須。鮮やかな赤だと動物の毛色には派手過ぎてしまうのですが、この色なら自然に仕上がります。
あと面白いのが、青と混ぜたときです。赤と青を混ぜたら紫だと思うじゃないですか?こちらをご覧ください。

バーミリオンヒューとフタロブルーイエローシェードの混色です。なんと茶色っぽくなりました。この色がチョコレートカラーのうさぎさんに完璧にはまります!茶色の中にも、どこか燃えるような赤みを内に秘めた毛色が再現できるんですよね。

レモン色と混ぜれば元気いっぱいのオレンジが作れます。
黄緑とも相性が良くて、植物の茎が赤みを帯びることが良くあるじゃないですか?あの色に多用します。
とにかく使い勝手がいい一色。主に混色で僕の絵を支える大黒柱です。
紫~青系
うさぎさんの毛色の主役にはなりませんが、背景や混色素材として欠かせない名脇役たちです。
クリムソンレーキ
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初期から使っているえんじ色。赤紫系の赤です。
色んな色を暗くするのによく使います。補色関係にある緑とぶつけて黒の素材にしたり、青と混ぜて紫を作ったり。

うさぎさんのお口やお鼻の赤い色はこの色をベースに使うことが多いです。バーミリオンヒューが植物的な赤なら、クリムソンレーキは動物的な赤です。
といいつつ、野菜や果物の赤はクリムソン系になることがよくあって、そんなときも役立ちます。
バーミリオンヒューとクリムソンレーキの混色で、色相ど真ん中の赤を作れます。
パーマネントバイオレット
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ピンクや紫は紫外線で色あせやすい色が多い中、貴重な耐久力のある紫です。ホルベインからはミネラルバイオレットという色も出ていますが、パーマネントバイオレットの方が青みが強いです。青と相性がいい色を中心に各色揃えているので、紫枠はパーマネントバイオレットを選択しました。
主役で使うときは花の色くらいですが、この色は混色で真価を発揮します。陰を作るなら、まずこの紫が第一候補。光源の反対方向からの照り返し光にも使いやすいですね。

このように、特に緑との混色が素晴らしいです。ちょうどいいニュアンスのくすみカラーが作れます。青だとこうはならないのです。陰や遠景を奥に遠ざけたいときは助かるんですよね。
クリムソンレーキやフタロブルーに少し混ぜて赤み青みの色相調整をすることもよくあります。
ウルトラマリンディープ
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最近導入した色。青枠は次に挙げるフタロブルーが長らく一色だけでした。ウルトラマリンディープはグラニュレーションといって、絵の具の粒子感が目立ってざらざらして見えるため、長いこと敬遠していた色です。

上の画像、紫と混ざった境界付近がざらついています。
ですが、フタロブルーより赤みの青が重宝しそうなのと、グラニュレーションは地面など逆に生かせるシーンもあるのでパレットに入れました。

左上がフタロブルーイエローシェード、右上がウルトラマリンブルー。同じ写真の中で比べると色味がだいぶ違うのがお分かりいただけると思います。
フタロブルーイエローシェード
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最初期から使っている青の基本色です。水彩で森を描くことが増えたので、青や緑寄りの色を中心に集めた色の一角です。

上はこの色を中心にまとめた同系色絵画です。
背景の空の基本色で、すっきりした透明感が魅力。ほか、ブルー(寒色ダークグレー)のうさぎさんの毛色や、先ほどご紹介したようなバーミリオンヒューとの混色など、使い慣れて多彩に活躍してます。
気を付けないといけないのは、主張が強い色だということ。少量混ぜただけでかなり効きますし、筆に絵の具が染みつきやすいです。使ったらきれいに筆を洗いましょう。
緑~黄色
もともと森背景のうさぎさんを描くために水彩を始めたので、緑は頻繁に使います。
バンブーグリーン
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(上の画像では左半分が黄色っぽく見えますが青みが強めの緑です)
森の水彩画のベース色として、青みの緑を最初に導入しました。ただし当時パレットに加えたのはフーカスグリーンという色。よく似ていますがバンブーグリーンの方がやや青みが強く、単一顔料のクッキリした色味です。
青み緑は自分が描きたい絵を構成する中心的な色です。深い森の中、神秘的な雰囲気を描くために欠かせない色です。

自分の色味を一言でいうとこれ!という一色を決めて、それと相性がいい各色をパレットに追加しました。フタロブルーは必然的にイエローシェードに、茶色は緑寄りのアンバーに、といった具合…。
リーフグリーン
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緑系のサブとして、黄緑もパレットに入れています。これも、サップグリーンという別の色から移行しました。
サップグリーンは魔性の色です。単色で筆に取って描くと鮮やかで美しい黄緑に感動します。ですが混色すると一変、何故かどの色も黄ばんだ色へと濁ってきます。正直使いこなすのがかなり難しい色だと思います。
そんなわけでより素直な黄緑として、リーフグリーンを採用しています。混色しても濁りにくく、特にレモンイエローと絡ませると相性抜群。まるで光り輝く若葉のよう。

バンブーグリーンが青すぎるときはリーフグリーンとブレンドして色相の微調整に使うこともあるあるです。
イミダゾロンレモン
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僕個人の考えですが、世の中には二種類の黄色があります。光の黄色と、動植物の黄色です。
イミダゾロンレモンは光の黄色。微かに青みの黄色です。ちなみに動植物の黄色は最初の方で紹介した、イエローオーカーです。

上の画像で、右がイミダゾロンレモン、左がイエローオーカー。
イエローオーカーは、動物の毛色や、ひまわりの花のような、生き物らしい色味。レモンの方は、うまく言えないけど、なんか「光」を感じませんか?
黄色枠はいろいろ試しては入れ替えてきた一色でしたが、イミダゾロンレモンに到達してからは長く愛用中です。
他の色は耐光性が低かったり、赤みが強すぎたり、明度が低すぎたり、どれもイメージにぴったり一致しなかったんです。その点、少し高いけどイミダゾロンレモンは完璧でした。
その他補助色
シェルピンク
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やや黄色みの動物的なピンク。透明水彩絵の具では白を混ぜると色が濁るので、直接白を使うシーンはガッシュ以外にはありません。そこで白を含む混合顔料の本色を白絵の具の代わりに好んで使います。

上の絵はシェルピンクを使って緑や紫の色調を整えて描いた作品。ふんわりした色合いや、アンニュイな雰囲気を醸し出す隠し味になっています。
うさぎさんのお耳など、肌の色を感じさせたいときに置く下地色としても優秀。青みピンクよりもコーラルピンク系の方が肌馴染みがいいんですよね。ん?ここ美容ブログだっけ?
特に、緑との混色でいい感じのくすみグリーンを作れるのがお気に入り。テールベルトという、くすみグリーンの代用としてよく使う混色です。

イエローオーカーやレモンイエロー、リーフグリーンあたりと混色するとジョーンブリヤンになります。
プライマリーホワイト(ガッシュ)
Amazonリンク(広告です)こちらはガッシュ(不透明絵の具)からの一色です。下地に負けずに明るい色を上から乗せることができます。
うさぎさんのおひげを描くのに必須。塗り残しやマスキングではできないくっきりしたホワイトを描くにはこれしかありません。

上の絵のように逆光で光る輪郭のハイライトにも使用します。
ガッシュは多用すると透明感を損ねてしまうし、厚塗りになってひび割れを起こしたりすることもあるので、最小限にとどめます。だから僕が使うのは部分的なホワイトのみ。
色選びのこだわり
以上、最新のティムの水彩パレットをご紹介しました。僕が絵の具を選んできた基準として、大切にしているのは次の点です。
耐光性が高いこと
耐光性とは、紫外線などによる色あせに対する耐久性で、僕にとって最優先課題です。
彫刻科出身の僕は、人はなぜ彫刻を作るのか真剣に考えたことがあります。その答えのひとつとして大切なのは、長い年月を経ても作品が残り続けること。だからこそ、彫刻は石や木など硬い素材で作るのです。粘土でも作りますが、長期保存のため金属に鋳造したり、漆で固めたりするんですが、それもこのため。
絵でも同じだと思います。愛するペットの姿が数年で色あせてしまわないこと。カタチが残り続けること…。
オペラというピンク色や蛍光色は紫外線に敏感で、極端に耐光性が低く、使いません。
有毒顔料を含まないこと
カドミウム系の赤やオレンジなど、無害な顔料では再現できない美しい色の絵の具がたくさんありますが、うさぎ専門作家の僕は使わないようにしています。
ペットと暮らすご家庭において、万一にもペットが画面を舐めてしまうと、取り返しのつかない事故になりかねません。もちろん、人間よりもずっと体が小さいうさぎさんにとっては、人間が平気な顔料でも毒でしょう。それは言い出したらきりがありません。せめて、ヒトにとっての毒は使わないように心がけています。
既存の色との相性
服を買うとき着回しを気にして選びますよね?あれと一緒。単体ではいい色でも、手持ちの色との相性が悪ければ採用しません。先ほど紹介したサップグリーンや、ゴールドなどが該当します。
単一顔料か複合顔料か
うちのパレットには単一顔料色と混合顔料色、両方あります。
| 単一顔料組 | 混合顔料組 |
|---|---|
| アンバー | バーミリオンヒュー |
| イエローオーカー | クリムソンレーキ |
| パーマネントバイオレット | リーフグリーン |
| ウルトラマリンディープ | シェルピンク |
| フタロブルーイエローシェード | |
| バンブーグリーン | |
| イミタゾロンレモン |
意識してそうしたわけではないのですが、混合顔料は混色メインで使う色が多いです。バーミリオンやシェルピンクなど、混合顔料ならではの微妙な色のくすみが、かえって自分の絵にはふさわしいケースもあります。一方アクセントとして強い彩度が必要な青や緑は単一顔料色で持っておくと心強いですね。
混色で作れても必要な色なら直接その色の顔料を買う
ややこしい説明すいません!
緑色は青と黄色の混色で使うからパレットに入れる必要はないと聞いたことがあります。一理あります。僕が緑を使う理由は、多用する色はそのたびに作っていると直感的な反射神経に間に合わないことがあるから、がひとつ。
もうひとつは、混色よりも最初から緑の顔料の方が鮮やかなので、使える色の幅が広いと考えられるから。紫枠にパーマネントバイオレットを入れたときも同じことを実感しました。すぐ描けるし、鮮やか。
逆に僕はオレンジを持っていません。僕の絵の傾向上、オレンジこそ作ればいいじゃん、というのが今の感覚です。
あと定番の赤茶色として人気のバーントシェンナも僕は使いません。アンバーとバーミリオンヒューの混色が優秀なので、それで事足りるんです。
まとめ
長文になってしまいました。こんな最後まで読んでくださってありがとうございます。
今の体制も描きたい絵の変化によって変わっていくと思います。2026年9月現在の記録の意味も込めて、まとめてご紹介しました。皆さんの創作活動の参考になってくれたらうれしいです。
ここを読んでくださる方は、創作活動を「する側」の人なので刺さらないかもしれませんが、僕自身現役作家として作品を販売しています。特にオーダーメイドに力を入れています。オーダーのご相談お待ちしております。
上の特設ページは外部委託せずに自分でデザインやコーディングして作りました。AIにだいぶ手伝ってもらいましたが、コード単位で生成したものを直接編集しながら作ったものです。作家活動に必要なこうしたことも全部自分でやっています。デザイン周りはこの記事からの連載も参考にしてくださるとうれしいです。
ごゆっくりコンテンツを楽しんでいってくださいね。ではまた次回の記事でお会いしましょう!またねー👋

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