※刃物の画像があります。⚠
こんばんは!花粉が落ち着いてきたかなと感じるティムです。いかがお過ごしですか?今回は木彫に使っている道具をご紹介します。🔨
僕が作っているのは大きくても30センチくらいのうさぎ🐇です。本物より少し小さいくらい。
こういうのって、どうやって作ってるのかな…???
今回はそんな疑問にお答えする記事を書きました。
小さいとはいえ、のみを使って叩きながら彫る工程、細かいところを彫り込む工程があり、専用の道具がどうしても必要になります。
たくさんあるので二回に分けて書きます。メンバー紹介するバンドマンのような気持ちです🎸
まずは第一弾!主力級によく使うやつのご紹介です。
平のみ(ひらのみ)
最初はやっぱり平のみでしょうか。刃先が平らなやつです。
去年買ったばかりのやつです。もっと大きいのを持ってますが、小さな作品だとこのサイズの方が小回りが利きます。幅は五分(1.5センチくらい)だったかな。
結構「当たり」でした。職人さん手作りの道具なので、どうしても個体差があるんです。焼き入れが入りすぎてると刃が欠けやすいとか、入らなすぎるとすぐ切れなくなるとか。
高くても手作りの道具を使います。ホームセンターの安いやつでも、研いだばかりのやつはよく切れるのですが、すぐに丸くなります。高いのは切れ味が長続きします。
刃物って、横にひいて使うのが一番よく切れるんです。カミソリは横に滑らせちゃダメですよね。板前さんが刺身を切るときは包丁を手前に引くように切りますね。
のみは刃と垂直方向に進みますので、刃物には厳しい使い方になります。良いのみはその点を考慮したつくりになっている、というわけです。職人さんには本当に頭が下がります🙇♂️
浅丸のみ(あさまるのみ)
続いて浅丸。刃表側を上にして撮影📷
刃が丸く湾曲してます。断面がこんな感じ。‿
さっきのよりちょっと幅が広めです。刃にカーブがあるので彫り跡も丸くなります。
サクサクと量が削れるので中彫り過程で最もよく使います。ふんわり柔らかい彫り跡が残るので、レイちゃんのおなかはこれで彫った後をそのまま生かしてます。
これは大学で木彫やるときに最初にそろえた道具のひとつです。15年以上前!彫刻やめていた間ずっと眠っていた子です。💤
深丸のみ(ふかまるのみ)
次も古い道具。深丸です。彫刻道具は一発で変換できませんね。そりゃそうか。
深丸は刃のカーブが強いやつです。幅が狭いやつを選びました。狭く深く彫り落とす道具です。
はっきりした面を作るためにこれで筆や鉛筆のタッチのように彫り跡を並べたり重ねたりして使います。
学生時代に後から買い足したやつ。4年生くらいかな。
なお、参考になるかわかりませんがこちらは我が家のうさまるになります。
さっき焼き入れの話をしましたが、こいつは焼きが入りすぎて両サイドが欠けました。
欠けた部分が残っていたころの写真↓
耳という部分なのですが、どっちみちここは強い負荷がかかるのでわざと削り落とす人もいるくらいです。
木槌(きづち)
そして、こいつは紹介しとかないと。木槌です。
防音のためゴム板を張り付けてます。こいつも初めて道具の一つです。ほかの学生もみんな同じの買うので目印に紫紐を付けました。
この木槌、何年か使った後、木が乾燥で縮んで、柄がすっぽ抜けるハプニングを経験しています。ハンマーをふるっていて、頭が飛んでった時の正しいリアクションって、なんなんでしょうか😶ちなみに僕は状況を理解するのに3秒かかりました。
大きな道具はこれくらいです。あとは初めてセットのうち使ってないやつとか。昔は大きな作品を作っていたので、大きな道具が必要でした。下の写真のやつね。全然研いでないまま眠っています。彫刻道具って、大は小を兼ねないので…。
それと、のこぎりとか指金とか。
のこぎりのことを記事にしました。よかったら覗いてみてね!
道具箱
僕は今自分専用のアトリエをもっていないので作業場所まで毎回道具を持っていきます。そのため道具箱はあると便利。
上段に小道具、下段に木槌、のみ、大型やすりです。ここにはないですが使い古しのバスタオルも持っていきます。木槌でたたいた衝撃が作品を通してひざにかかるのですが、蓄積されると結構なダメージが😣。特に冬場は痛いのです!タオルで衝撃を和らげます。保温にもなる。これがあるとないとで全然違うんだから!
さて、長くなりましたし前半はここまでにします。次回は小道具をご紹介しようかなーと思います。それではまたねー。
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